ベンツ「パテント・モートルヴァーゲン」
商品番号 | SCM-BFC |
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商品名 | ベンツモデル |
商品サイズ | 110mm*220mm*130mm (W*L*H) |
販売価格 | 参考上代 1,260万円〜2,100万円(税込) |
数ある洋書の中から抜粋した資料を基にエンジンを作り、ガソリンを気化するバポライザーを作り、その他付随の部品を作っていった。その後、自動車博物館で測定してきた寸法を基にシャーシーを作りお互いの部品を合わせていく作業が続いた。ここで初めてモノ作りの難しさを知った。
実車を基に出来ることは全て忠実に再現しようと試みた結果、個々のパーツが小さくなってしまったのだ。エンジンを固定するのにもボルトとナットで固定する。車輪やその他パーツを固定するのにもボルトで固定、チェーンを作るのも全て1つ1つ手作業で組み立てるのだ。無論そんな小さいボルトを作る工具もなければ、組み立てる工具も無い。ここまで来て、自動車の小さな部品を加工、製造するための小さな工具まで作るはめになってしまったのだ。
道具作りから初めて、小さな色々な工具を作った。レンチ、スパナ等の工具はもちろん。ドライバーから果てはネジきりの道具まで小さいスケールにあわせて作りこんだ。
当然実車を基に作っているのでパーツそのものは全てバラバラである。1つ1つの部品を組上げる毎に実車のパーツと同じモノが出来あがってきた。正直言って最初は外見だけ精巧に作れば良いかなという考えもあった。しかし、貴金属に興味のある人だけでなく、クラシックカーに興味のある人の両方の満足を満たすには、やはりスケールモデルしか無いという結論に達したのである。ここからも製作にはかなりてこずった。
なぜなら、外見を精巧に作りこむには仕組みから理解し、内部の機構を熟知した上で製作しないと格好がつかないのだ。外見だけのパーツを組み立てても、どうもしっくりこないのだ。プラモデルを作るのとは訳が違う、組み立て説明書なんか無いのだ。
1度組み上がっても、全体のバランスが悪くてやり直したりで、それぞれのパーツが出来ても、バランス良く組上げるのが1番苦労した。駆動部分も実車と同様に動かないと意味が無いので、何度も微調整が必要だった。掲載されている写真を見ていただけると判るが、歯車の1つをとっても当たり前だが、互いに噛み合わないとスムーズに動かないのだ。動かないだけならば問題ないが、最悪他のパーツへの影響もあるので作業は困難を極めた。