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商品写真

Motorwagen

ベンツ「パテント・モートルヴァーゲン」

商品番号 SCM-BFC
商品名 ベンツモデル
商品サイズ 110mm*220mm*130mm (W*L*H)
販売価格 参考上代 1,260万円〜2,100万円(税込)

歴史的背景


現在も一線で活躍している世界の自動車メーカーの中で最古の歴史を持つのが、ドイツのメルセデス・ベンツであろう。ベンツ創立の歩みがそのままガソリンエンジンの自動車の歴史そのものである。

カールベンツ、1844年11月25日ドイツ南西部のカールスルーエ・ミュルブルグに生を受けた。ベンツ家は代々当地で鍛冶屋と町長を兼ねていた地方の名家であり、当主は先進技術に対して理解があった。その結果カールも機械工学について興味をもち、カールスルーエ工科大学を優秀な成績で卒業後、様々な場所で技術の習得に努めた。

ベンツは蒸気機関とガソリンエンジンの低効率に業を煮やし軽量高速内燃機関に注目していたが、ベンツが高速機関を考え付いた時にはニコラウス・アウグスト・オットーが4サイクル・エンジンのパテントを取得した時期であったため、新しい内燃機関を考えるべくまず2サイクル・ガソリン・エンジンを手掛けた。

オリジナル2サイクル・ガソリン・エンジンは1878年に完成し、それを生産するための会社、ガスモトーレン・ファブリーク・マンハイムが1882年に設立。ベンツはそこで技術責任者としてで、経営陣には加わらなかった。経営陣と折り合いがつかずベンツは会社を去り、翌1883年には新たなビジネスパートナーと共にベンツ&Cie.ライニッシュ・ガスモトーレン・ファブリーク・イン・マンハイムを設立、この会社が自動車メーカーとしてのベンツの母体となった。

1884年オットーの4サイクル・エンジンに関するパテントについて訴訟が起きると、ベンツは2サイクル・エンジンに決別し、4サイクル・エンジンの研究を始めた。これはオットーのパテント失効を念頭においてのことであることは言うまでも無い。1885年中に完成していたであろう4サイクル・ガソリン・エンジンは最初から自動車への搭載を考えた特徴を持っていた。

水冷水平単気筒(984cc 0.89PS)、重心は低くクランクを水平に配置する斬新なデザインは、滑らかな回転に必要不可欠だった大きなフライホイールにつきまとう操縦性に対する悪影響を考えてのこと。このエンジンを搭載するシャーシーも当時、馬車を流用するのが主流の中ベンツは鋼管フレームを使った専用のものが使われた。

ベンツのモートルヴァーゲンは、オットーのパテントが失効すると同時に動力を備えた乗り物として1886年1月29日にパテントを取得した。いわゆる世界最初の自動車である。ベンツの3輪自動車は細部に改良を加え、後に少数が販売された。世界最初の自動車は、世界最初の商品としての自動車でもあった。そしてその当時の広告にはパテント・モートルヴァーゲンの文字が誇らしげに踊っていたのである。

ベンツ1号車は世界でも最初のガソリン自動車として知れ渡っている。その公式テストは1886年7月3日にマンハイム周辺で行われたという。

(株)ネコ・パブリッシング ワールドカー・ガイド 18 メルセデス・ベンツ  一部抜粋引用